ここでの「生活の安全」とは、複数の人が働く職場以外の場所を指し、主に家庭内の安全と衛生についてです。 家庭での事故災害が多いのは、乳幼児や高齢者です。 乳幼児: 危険を理解できない 高齢者: 本人が思うような動きが出来ない 子供の保育・幼稚園・学校関係では、以下の3つの切り分けで、地域が参画する交通と災害について私が考える「生活の安全」対象です。 1. 生活安全: 園・学校等で過ごす時間、課外授業など含まれる 2. 交通安全: 登下校時 3. 災害は防災: 何時起きるか分からない事もあるが、予測できる災害への対応
家庭内の危険源は、大人でも気づかない、気づいていたが日々の生活でやり過ごしてしまうことで発生し、それらが自分自身や子供にとって不幸な事態を招き、その時になって後悔することがあります。ニュースなどで知っていながら放置していたことを悔やむことがその例です。 そして問題が起きて被害が大きくなった時に、犯人探しや責任追及に関心が集まり、報道もそこに集中してしまい「どの様な背景があったのか」事故に至った流れは隠れてしまいます。 再発防止を専門の立場で考えるときに、事故・災害の始まり源流を知ることで、将来起きると予想される事故災害の切っ掛けを見つけることができます。 事故・災害の悲しみとその切っ掛けを知れば、日ごろの関心は事故・災害防止へと向きます。そして危険に敏感で、徐々に安全を意識した行動が出来る様になるた思います。 長くなりましたが、家庭の中、通勤・通学の危険源を知ることで、安全を意識した安心できる生活を送りたいものです。 |
家庭に有る危険源と危害
1. 冷蔵庫のコンセントプラグに付いた埃が湿気を持ち、トラッキングの火花が起きて火災になる | ||
2. ポットを倒し、足にお湯が掛かり火傷する | ||
3. 電子レンジで温めていたものが突然飛び散る(突沸) | ||
4. 欠けた食器の縁で手を切る(食器を洗っていると皮膚がふやけて切れやすくなっている) | ||
5. まな板に置いてあった包丁に物が当たり調理テーブルから落として、足に刺さりそうになる | ||
6. 引き戸やドアーに指を挟み、骨折・打撲する | ||
7. 廊下で滑り転び、腰や腕・手を骨折する。高齢者は段差越えで躓き、足と指ついた手首を骨折する | ||
8. 階段を踏み外して転落し、手・足・骨盤・他を骨折する | ||
9.高所に置いた重い物を掴んで持ち損ね、自身にあたり額を切る、又はたんこぶが出来る | ||
10. 食品の乾燥剤を食べてしまい、胃が痛む(アルカリ性は胃や小腸に影響あり。水を多く飲み薄める) | ||
11. 乳幼児がタバコ・ボタン電池・コイン(貨幣: 1円のアルミ・500円は大きさ)を飲み込む。リチューム電池は潰瘍の原因になる | ||
12. 乳幼児が風呂に落ちて溺れる。ベランダ等に置かれた水槽に落ちて溺れる。 | ||
13. 玄関口で防水スプレーを掛けていて、そのガスを吸い込み気分が悪くなった | ||
14 食品を飲み込み喉に詰まらせて窒息する(餅、噛みにくいゼリー、他) | ||
15. 都市住宅ビルの夜間の室内温度が28゜Cを低下せず、熱中症になる | ||
16. トイレ用洗剤を2種類(塩素系と酸性)を混ぜると塩素ガスが発生し、吸い込んで死亡する | ||
17. 古くなった消火器の底が錆びて、内に充填されたガスで破裂した | ||
18. 10年以上使っている扇風機を使用中に煙が上がった。コンデンサやモーターの劣化による | ||
19. 地震でタンスが倒れ下敷きになる、棚や上から落ちた物があたる。壊れた物を踏み足裏を切る | ||
20. 古い飾り食器には発色を良くするカドミュウムやヒ素が含まれ、乗せた食品に付着した重金属を食べて気分悪くなる | ||
以下に分野別の項目を挙げます。製品の問題は法律の規制で、ある程度防げますが、
使用者の私たちが不用意や誤った使い方をすれば、法は事故防止に何の効果もありません。
項目 | 内容 | 規制の根拠 |
食の安全 | 食品・薬品・栄養剤、 食器・調理器具・調理方法と保管の規制に関する法律 |
食品衛生法、薬事法、 有害物質を保有する家庭用品の規制に関する法律 |
住宅 | 高齢者(バリアフリー化)、乳幼児への対応 高層建築、素材に使われる化学物質 |
高齢者・障害者の移動等の円滑化の促進に関する法律 |
電化製品 | 感電、火災・爆発、予期せぬ起動や動き | PL(製造物責任)法、電気用品安全法(PSEマークで表示)、他 |
危険物 | 灯油・ガソリン・重油・燃料ガス・他 | 各地の火災予防条例、火災予防条例施行規則、消防法、高圧ガス保安法、他 |
危険を知ってリスクを無くしていく、及び管理することが自分や家族の身を守ることになります。
2. 「水田の畦、草刈作業のリスクアセスメント」 修正2: '12.8/21
この草刈リスクアセスメントの内容を、自分に合わせた内容に書き換えて、
危険源を知った上での自分環境に合う作業手順書を作成してください。
何が危険か分かれば、自分なりに対策をしていただくことを期待します。
農業機械士のデータ: H23度の報告書です。草刈などで身につまされる事故情報がありました。
http://www.maff.go.jp/j/seisan/sien/sizai/s_kikaika/anzen/pdf/23_hokoku_sho.pdf
河川の堤防草刈は複数の作業者が同時に刈払機を操作するため、全体が秩序立った作業をしなければ事故が起き易くなります。
作業手順を決めていただくための参考に次の手順書を掲示いたします。
2-1. 堤防草刈手順書.pdf
ノロウイルスの特徴と対処方法について簡単にまとめました。
家庭で出来るのは手洗いと煮沸消毒とスチームアイロンなどで加熱して生きたウイルスを減らす事でした。
電気柵は、柵に触れた動物の皮膚に、高い電圧で微電流を流すことで痛い衝撃(電撃)を与えて、「ここに来ると痛い目に合う」ことを学習させ、動物を殺さずに追い返す役割を持っています。
その電撃について次の資料を参照してください。
3. 電気柵、電撃で動物の侵入を防ぐ